2021/06/04 16:11

白石城(しろいしじょう)は宮城県白石市にあり伊達家の重臣片倉氏の居城で1995年に木造建築で復元されました。その白石城で甲冑体験のサポート役として活躍しているのが「あしがるさん」こと地域おこし協力隊の後藤永行さんです。今回「白石紙子名刺入-宇宙-」のデザインに関わっていただいた後藤さんに白石紙子や白石の伝統工芸、デザインに込めた想いを聞いてみました。



自分でデザインしたと言うと驚かれます

もう既に数か月名刺入れを使い込んだ後藤さん。甲冑体験で多くの方と接するなかで名刺交換をする機会も多いとのこと。その際に名刺入れに気がついて質問されることもあるそうですが、自分でデザインをしましたと言うと、「そのようなことが可能なのか」と驚かれるといいます。

星空が好きなのでテーマは「宇宙」

「もともと星空が好きでした」大テーマは宮城県の歴史・文化でしたが、角田の宇宙センターも文化だろうということで最終的にテーマを「宇宙」に絞りました。宇宙感を出したいということで地色に「深い青色」に絵柄は「白色」を希望。

名刺入れを制作している佐藤紙子工房さんで白石紙子の拓本染めの工程を見学させてもらっているので、地色が濃い色になるため手間がかかることは想像できましたが、これ以外には考えられないと難しい色でお願いしました。


▲右側が後藤さんが数か月使い込んだ名刺入れ


新しい要素と昔の文化のミスマッチ感が活用のヒント

今回のデザインをきっかけに白石紙子という伝統工芸に触れた後藤さん。若い人にも受け入れられやすい新しい絵柄などの要素と昔の文化のミスマッチ感が活用のヒントなのではないか。若い人に和紙を知ってもらい、それが白石に来てもらえるきっかけになってくれればと伝統工芸の将来について考えを巡らせていました。

正直ナメてました

使い心地を聞いてみると「正直ナメてました。紙なので、すぐ壊れるものだと思っていました。雨の日も使っていますが、まだどこも壊れていません。」とのこと、これからも名刺入れが多くの出会いを深めるきっかけになればと思います。